今回は、電気・ガスのほか、5年前では取り上げなかった鉄道と放送についてお送りしました。
今回は、担当者の方々に一同に会していただきお話をうかがいました。
電気は、関西電力守口営業所所長室の新宅係長、
ガスは、大阪ガス北東部導管部保安指令センターの中村所長と本社導管事業部中央保安指令部の牧本さん。
鉄道は、京阪電気鉄道鉄道事業部総合指令所の佐藤所長。
放送は、エフエムもりぐちの林容子。
実際の放送では、ランダムにお話を伺いましたが、ここでは、ライフラインごとにまとめてご紹介します。
まずは電気。
昨年12月22日に起こった停電についてお話を聞きました。
原因は、福井県にある大飯原子力発電所からの送電線が雪や風の影響でショートしたために起こったもので、2系統で送っていたものがほぼ同時に起こったそうです。
(守口・門真の電気は、福井から来ているんです)
なぜ、守口・門真は停電して、寝屋川・枚方は停電しなかったかというのは、送電ルートが別々だったことが理由だそうです。
ここからは、大きな災害時に関するお話。
まず、地震発生時に電気が自動的にストップすることは無いそうです。
ただし、送電施設や電線に支障があった場合は停電が起きるそうです。
また、長期の停電などに備えて電源車があり、病院や避難所などに電気を供給できるそうです。
関西電力さんでは、電源車を全部で16台保有していますが、他の電力会社からも派遣してもらえることもあるそうです。
あと、避難するときは、ブレーカーを切ってから避難して下さい。
暖房に電気製品を使っている場合は、停電復旧後に火災につながる可能性があるそうです。
ブレーカーを操作しにくい場合は、暖房器具のコンセントを抜いておくだけでもいいそうです。
続いてはガス。
守口・門真のガスは泉州と姫路にある施設から供給されているということです。
また電気と違い、大きな地震が発生した場合は自動的にガスの供給が止まるようになっています。
ガスの供給を再開したいときは、お宅のガスメーターについている「マイコンメーター」を操作する必要があります。
一度、マイコンメーターの場所をチェックしておくといいでしょう。
なお、大阪ガスさんではガスから電気を起こすという「エコウィル」という商品がありますが、残念ながら停電時は使えないそうです。
あと、避難する際はガスの元栓を閉めてから避難するようにしましょう。
なお、大阪ガスさんでもガスを避難所や病院などに供給するための車両を持っているとのことでした。
次は、この企画では初登場の鉄道。(京阪電車)
まず、地震が起きた時はただちに電車を止める措置を取ります。
そして、できるだけ近くの駅で降りられるように移動させるそうです。
原則として、乗客は「電車に乗って」避難することを基本にしていて、隣の線路が使用可能ならば隣の線路に電車を横付けして座席を梯子代わりにして移動するそうです。
どうしても電車に乗っての避難が無理な場合は、電車から降りて歩いて近くの駅か踏切まで避難することになるそうです。
ただ、その際は必ず京阪電車の係員の指示に従って欲しいということです。
線路の安全(絶対電車が来ないこと)を確認してから避難することになるからで、勝手に電車から降りないようにして欲しいということです。
また、守口・門真市内のほとんどの区間が高架になっていますが、阪神大震災後に補強工事を行い、阪神大震災クラスの地震には耐えられるようにしてあるそうです。
また、京阪電車は5ヶ所に電気施設がありますが、1ヶ所だけが停電しても運転に支障はないそうで、先の停電の際も通常通り運転していたそうです。
最後は放送(FM−HANAKO)
まず、停電が起きても放送は止まりません。
スタジオと送信所にそれぞれ無停電電源装置を設置しており、停電時はこちらから電気を供給し、およそ1時間程度は放送が可能になっています。
また、スタジオのある守口文化センターと送信所がある松下電器本社には自家発電装置があり、これが作動して電気を受けるので、放送が止まることはありません。
洪水などで守口文化センターにあるスタジオが使用できない場合は、松下電器本社内に仮設スタジオを設置し、ここから必要最小限の機材を使って放送ができるようになっています。
通常、ライフラインの情報は消防本部に集約されるので、昼間は消防本部からFM−HANAKOへ、夜間は消防本部から直接放送を通じて災害情報をお伝えしています。
また、地震などの突発災害については、第1報は消防から、その後は緊急出社するHANAKOスタッフが対応するようになっていますし、台風や大雨など、ある程度予測されるものは、事前に担当者を決めて夜間も情報をお伝えしています。
2週間にわたってお送りしたライフライン特集。
我々も新しい発見がいろいろありました。
今回の内容を踏まえて私たちが災害に備えて覚えておいたら良い内容を以下に記すと
電気:避難するときはブレーカーは切る
水道:風呂の残り湯は生活用水に、飲料水は1人1日3リットル
ガス:マイコンメーターの確認を
電話:災害用伝言ダイヤルの活用を
鉄道:何かあっても係員の指示に従う
放送:災害時にはHANAKOで情報収集を
みなさんも災害に備えてこれらのライフライン活用法を覚えておいて下さい。